管内ニュース

2019年11月25日

令和元年 第61回教師研修会

11月25日、東京都北部布教師会主催による第61回教師研修会が天台宗別格大本山「東叡山 寛永寺」で開催され、北部管内より教師18名が参加した。
 毎年5月15日に、宗務所主催による上野彰義隊墓前法要を執り行っている。彰義隊は徳川慶喜の警護を理由に寛永寺に集まったことから、今回の研修会は寛永寺を参拝・見学することになった。
 寛永寺(本覺院)の大照晃祐師に、根本中堂・葵の間(徳川慶喜謹慎の部屋)・徳川家御霊廟の三箇所をご案内いただき、懇切丁寧なご説明を賜った。
 そのなかで関心したことを紹介する。寛永寺を創建した慈眼大師天海大僧正は108歳まで長生きしたと伝えられ、その秘訣を「粗食 正直 日湯 陀羅尼 時折ご下風(おなら)あそばさるべし」と残したそうである。
 また、印象に残ったのは、普段見ることのできない徳川家御霊廟であった。大きな石垣に囲まれた広大な敷地の中に巨大な宝塔(墓)があり、将軍の権威を今に伝えるとともに、その静謐さに都会の喧騒を忘れるほどであった。
 見て触れて学び、新しい発見のある教師研修会であった。

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2019年11月07日

令和元年 檀信徒研修道場

 令和元年十一月七日、秋晴れの清々しい中、谷中本山瑞輪寺に於いて檀信徒三十二名、教師五十五名が集い、檀信徒研修道場が開催された。

 開催に当たり、開会式では東京都北部宗務所長 肉倉堯雄僧正、並びに開催寺院である谷中 本山 瑞輪寺御貫首 井上日修猊下より御挨拶を頂戴した。

 引き続き、豊田昌樹修法師会会長御導師のもと北部管内修法師出仕による祈願法要が執り行われ、檀信徒の法楽加持が行われた。修法師の読経と御祈祷、大衆法楽では参加された檀信徒を囲み、その力強い声に皆が合掌し、撰経をあてられている姿が印象的であった。

 次に、渡邉彰良布教師会副会長による法話では、「日蓮聖人と出会う喜び~声高らかに南無妙法蓮華経とお唱えしましょう~」と題して、来年が日蓮聖人御生誕八百年ということで日蓮聖人の出生や生誕の地に建つ誕生寺に関し焦点をあててご説明を頂いた。また、実際に日蓮聖人が生誕された場所の砂を拝見できたりとし檀信徒は興味深くお話を拝聴していた。最後にはお題目を受持する喜びに浸りながら檀信徒と共にお題目をお唱えさせて頂いた。日蓮聖人の生誕とお題目の重要性を今一度、深く学ぶことができる法話であった。

 昼食後、新書院にて常岡裕道社教会会長の指導により、仏讃歌の唱和を執り行った。檀信徒の声が響き終始、賑やかな雰囲気で時が流れていた。

 その後、本堂に移動し、菅野龍清声明師会会長を大導師に、また声明師会出仕のもと大法要が厳修された。法要では、六根清浄をテーマとして本年は鼻根である香りを主題とした法要となっており、法要中には、式衆二名が柄香炉をも持ち檀信徒の周りを歩いているのが印象的であった、その香りが堂内を包み込みこんでおり心身共に清浄な気持ちになり大変心地が良く、欲や迷いを断ち切り、心身が清らかになれる法要となった。

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最後の閉会式では、東京都北部宗務所長 肉倉堯雄僧正から総括を頂き、続いて荒居稔宣 伝道担当事務長の締めの挨拶で、今年の檀信徒研修道場は無事円成した。

2019年05月15日

令和元年 旧感應寺・彰義隊墓前法要

布教師会 令和元年五月十五日 行事
「旧感應寺・彰義隊墓前法要」

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令和元年五月十五日、旧感應寺報恩法要並びに彰義隊第百五十二回忌慰霊法要が厳修された。
 旧感應寺報恩法要は、午前十時五十分より天王寺境内に基壇される青銅鋳造 釈迦如来坐像御前にて、土田恵敬布教師会会長導師のもと、大本山池上本門寺より鈴木弘信師、肉倉堯雄宗務所長はじめ北部管内より教師十八名の御参列を頂戴した。続いて、午前十一時より旧感應寺歴代墓所および天王寺歴代墓所にても報恩法要が厳修され、開基日源上人・初祖日耀上人より続く歴代先師に報恩感謝と不受布施法難嘆徳の誠を捧げた。
午後一時からは、上野公園内・彰義隊墓所にて、肉倉堯雄宗務所長大導師、副導師は土田恵敬布教師会会長、常岡裕道社教会会長のもとに彰義隊慰霊法要が厳修された。法要には、午前より引き続いて大本山池上本門寺 鈴木弘信師、北部管内より教師二十七名の御参列を頂戴し、彰義隊ご遺族・関係からは、二十六家族の御参列を戴いた。法要終了後は、鈴木弘信師より御法話があり、大本山池上本門寺と彰義隊慰霊墓所との仏縁について拝聴した。

2018年11月26日

平成30年度 教師研修会

十一月二十六日、東京都北部布教師会主催による第五十九回教師研修会が日暮里 本行寺様に於いて北部管内より十二名の教師出席のもと開催された。
研修会では、慶應義塾大学非常勤講師 正木晃先生を講師にお招きし、
「日蓮聖人とマンダラ」と題してご講義をいただいた。
 昨年NHK、「こころの時代」で「マンダラを生きる」と題して出演されていた正木先生のマンダラについての講義は、大曼陀羅御本尊の中の「不動」「愛染」、「天照大神」「八幡大菩薩」の意義、また真言密教における国家鎮護の修法「法華経法」の解説まで広く及び、日蓮聖人とマンダラの関わり、法華経の密教的側面にふれる貴重な講義となった。


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2018年05月15日

旧感應寺・彰義隊墓前法要

平成三十年五月十五日、旧感應寺報恩法要(東京都北部布教師会主催)並びに彰義隊第百五十一回忌慰霊法要(東京都北部宗務所主催)が厳修された。
 旧感應寺報恩法要は、午前十時五十分より天王寺境内に基壇される青銅鋳造 釈迦如来坐像(日蓮宗として当寺院が最後の法灯を輝かした第十五世日遼上人の御名を刻む)御前にて、土田恵敬布教師会会長導師のもと、大本山池上本門寺より酒井智章執事、肉倉堯雄宗務所長はじめ北部管内より教師二十名の御参列を頂戴した。続いて、午前十一時より旧感應寺歴代墓所および天王寺歴代墓所にても報恩法要が厳修され、開基日源上人・初祖日耀上人より続く歴代先師に報恩感謝と不受布施法難嘆徳の誠を捧げた。
午後一時からは、上野公園内・彰義隊墓所にて、肉倉堯雄宗務所長大導師、副導師は土田恵敬布教師会会長、常岡裕道社教会会長のもとに彰義隊慰霊法要が厳修された。法要には、午前より引き続いて大本山池上本門寺 酒井智章執事、北部管内より教師二十七名の御参列を頂戴し、彰義隊ご遺族・関係からは、二十五家族の御参列を戴いた。法要終了後は、酒井智章師より御法話があり、大本山池上本門寺と彰義隊慰霊墓所との仏縁について拝聴した。

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2017年05月15日

上野彰義隊 百五十回忌墓前法要

日蓮宗東京都北部宗務所が主催する上野彰義隊百五十回忌墓前法要が5月15日、都立上野恩賜公園内彰義隊墓所で営まれ、僧侶檀信徒約250人が参列した。
慶應4年(1868)5月15日、彰義隊と官軍による上野戦争が勃発し、夕刻には勝敗が決しました。上野の山にて戦死した彰義隊隊士266名(正確には不明)の御遺体は縁故者が引き取りを申し出ましたが、南千住円通寺(曹洞宗)佛摩上人の願い出に、ようやく新政府に弔う官許を得て荼毘納骨埋葬が叶いました。
隊士終焉の地であり火葬荼毘の地でもある上野の山に墓所建立の声が上がり、特に隊士であった小川興郷氏は七回忌を機に奔走し、彰義隊隊士遺族が中心となって建立に至りましたが、建設費に莫大な費用を要した為に一度撤去されてしまいます。
この窮状を見かねて新墓所建立に御尽力されたのは、当時の白山・大乗寺住職、後の池上本門寺第66世貫首となられた本雄院日舜上人でした。日舜上人は私財を投じて工事を着工し、明治17年(1884)、新規墓所建立と相成ります。日舜上人や小川家は墓所の将来の維持と供養等の全権を東京府に願い出て、許可を得ました。彰義隊墓所は東京都公認の史跡として今日に至ります。台東区上野を管区とする東京都北部宗務所は、彰義隊墓所にて御遺族を招き、隊士御命日の毎年5月15日に慰霊法要を厳修し、本年で百五十回忌の節目を迎えました。
徳川家有縁寺院である天台宗寛永寺・真言宗護国寺・日蓮宗谷中瑞輪寺・浄土宗増上寺・日蓮宗池上本門寺(50音順)各宗御本山にて、法要開式の午前11時に梵鐘を伝供され、引き続き延命院修徒・下宮弘聖上人が舞楽「陵王」を奉納。その後、日蓮宗宗務総長小林順光猊下を大導師、東京都四管区宗務所長を副導師に迎え、会行事に龍泉寺住職・土田恵敬上人、首座に龍谷寺住職・大坂浩規上人、式衆に日蓮宗宗立谷中学寮生、伶倫に橘雅友会各聖出仕のもと、上野彰義隊百五十回忌舞楽梵鐘伝供大法要が盛大に営まれました。
徳川宗家18代当主徳川恒孝氏より、徳川慶喜公筆の「撰法華経」が北部宗務所長望月兼雄副導師に渡され御宝前に奉納され、再度、徳川家有縁寺院である各宗御本山の梵鐘伝供の映像が流れ、彰義隊隊士之霊位鎮魂の願いを込めて、御宝前に奉納されました。
また、小林順光大導師が奉告文を御奉読、徳川宗家18代当主徳川恒孝氏が追福のお言葉を述べられ、参列の僧侶を代表して大本山池上本門寺貫首菅野日彰猊下が風誦文を御奉読され、参列された彰義隊隊士御遺族の方々の目には感激の涙が浮かび、参列者・参集者が思いを込めて焼香を手向け、上野彰義隊百五十回忌舞楽梵鐘伝供大法要は無事に円成しました。閉式後、川柳公論社主催による、川柳献句供養と彰義隊に関する川柳句会が同墓所で開かれ、参加者はそれぞれに鎮魂の願いを謳い上げました。

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